グッド・ウィル・ハンティング:1997年 アメリカ

「グッド・ウィル・ハンティング」
この映画を見るのは2回目だった。
一度目は、1998年頃に観た気がする。
その時に「いい映画だ」と思ったことは記憶にあったが、
どんな映画だったかは覚えていなかった。

主人公のウィルは、数学の天才だか、
家庭環境の悪さから、トラウマを負い
心を開こうとせず、自分のことを話さない。
口は達者だが、心からの言葉は出てこない。
人とふれあっても捨てられるのが怖くて、
捨てたくなくても捨ててしまう。

僕は、以前ヒーリングへ行った際、こう言われたのを思い出した。
「前世は数学者ですね。数学ばかりやっていて最後は孤独死です。
 今回は、孤独死をしないように前世の教訓を活かすために来ました」
なんとなく、主人公との共通点を感じながら映画を観た。

・友達を作りたがらない
・口は達者だが知識で話そうとする
・人の心は開けても自分の心は開けない
・愛されても愛そうとしない
・捨てられる前に捨ててしまう
・与えられても返そうとしない
・自分のことを話したがらない

以前の僕は、こんな感じだった。
全部、自分を防衛するための行動だ。
人に拒絶される、バカにされる、捨てられる、
そうして自分傷つくのが怖かった。
今は、かなり改善されてきたはずだが、
それでも、まだ残っている。

なまじ、頭の回転がいいと、
知識で話をしようとし、心で会話をしない。
すぐに言い訳をして逃れようとする。
それでも、逃れられてしまうし、
相手もそれ以上追究しようとしなくなる。

これでは、誰も繋がってくれない。
でも、それでもいいと思っていた。

以前、こう聞かれたことがある
「私のどこが好き?」と。良くある質問だ。
そこで僕は逆に質問した。
「僕のどこが好き?」と。
すると、こんな答えが返ってきた。
「強いところ」

人は、だれでも強さも弱さも持っている。
弱さを見せなければ、強さしか見えない。
主人公のウィルも同じだ。
相手には、自分の強さしか見せない。
だから「強い人」だと思われる。
でも、本当は違うんだよね・・・

弱くて弱くて、どうしようもなく弱いから
がんばって強がっているだけなんだけど、
それを見て強い人だと思われる。
本当に強ければ強がらなくていいんだけどね。

心を少し開いて弱さを見せようものなら
「そんな弱い人だとは思わなかった」と落胆される。
人に本当の心は開けない。
そう思ってまた心を閉ざす。

今、そんなことあったなぁと思い出した事がある。
小学6年生の時、同級生に心を少し開いた気がする。
でも、その後は悲惨だった。

こんなことを言われた覚えもある。
「今まで出会った女性は、母のように包んでくれるか、そうでなければ去るか、どちらかでしょ?」と。
まったくその通りだ。
心を開けば、弱さが出てしまう。
それを受け止めてくれるか、嫌で去るかどちらかだったのだろう。

そのうち、やっぱり心を開いてはダメなんだ。
強い自分を演じ続けなくてはならないんだと思い込み、
本当の自分を失っていく・・・

そして、晩年こう言われる。
「あなたは、私に心を開いてくれなかった」と。
きっと、前世はこんな感じで人生を終えたんだろう。
実際には、言ってくれる人さえ居なかったと思うけど。

主人公のウィルは、最後は彼女の元へ走るが、
彼女には弱さを見せていない。
この映画が現実ならば、ウィルも彼女に言われるかもしれない。
「こんなに弱い人だとは思わなかった」と。

人でも動物でもなんであっても、
何かを、誰かを守ろうとするときには、
信じられないほどの強さが出るものだろうし、
信じ合い、支え合っている人(家族)がいるからこそ強くなれるのだろう。
本当は、強い人も弱い人もないのではないかと思う。

あるのは、本当に心から信じ合うかどうか、
そして、命をかけて守りたいと思うかどうか?
それだけなのではないだろうか?

僕の部屋の壁にこんな事を書いた紙が貼ってある。
「本当の気持ちは否定されない」

そうであることを祈りたい。

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