梅の花咲く

カレンダーを見なくても、自然が教えてくれる。
梅の花が咲くってことは、今が二月であることの証(あかし)である。

今日は、一本の木に、ほんの二、三輪咲いているだけだ。
まさに、二月の初旬にふさわしい。

山に来て、三年半。
こうした、自然の『旬』について、かなり体験してきた。

石の上にも三年

とは、本当に、よく言ったもので『三』という単位は、やはり、一つのサイクルを表しているように思える。
家の建築についても、僕は、三棟目で本宅を建てるということを決めていた。
そこは、やはりこの格言に基づく。

家は三回建てないと、満足のいく家にならない

実際には、三回建てることができる人など、ほぼいないので、その真意は不明だろうが、僕は、家を建てるわけではないが、建物を三回建てる。
一棟、二棟と建てている間に、建築工法を考えたり、間取りを考えたり、風向きを考慮したりと、いろいろと考えて次につなげる。

三年という年月は、同じ季節を三回経験したということで、冬には、大雪が降ったり、暖冬だったり、春には、花粉がすごかったり、まったくなかったり、夏には、猛暑で禁断のエアコンスイッチに手を伸ばした年がある一方で、まったくエアコンなしで過ごした年もあった。
そんなふうに、同じ季節でも、まったく違う経験をした。

逆に、風向きや風の強さなどは、同じような感じであることも理解したし、夜の山の上に行ったことがなかったが、昨年の秋には、夜に山に登り、思いのほか、山の上が快適であることを知った。

ヤギと犬を飼い始めてから、散歩のために、冬の早朝、山に登っていくと、下の方は朝日が入らないのに、上の方は、早朝から燦々と朝日が入ってきており『夏の家・冬の家』構想が浮かんだりした。

何も変わらない日々のように思えても、毎日毎日何か違っているし、毎年毎年、同じ季節でも、まったく違う面が見える。
建物が増えたり、動物が増えたり、畑が増えたりと、いろんなことが変化している。

これからも、同じように見えても、日々、変化していくのだろう。
それは、楽しみでもあり、不安でもあり、憂鬱な一面も垣間見えるのである。

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