今日、隣の人が引越をした。
分かってはいたが、ネームプレートが無くなっていると、
それを実感する。
数日前、エレベーターで一緒になった。
ここに住んで4年になるが、
ほとんど、まともに会ったことはなく、
もしかして、初めてまともに顔を見たかもしれない。
結構美人だ。
彼女は、僕が近くでスタジオをやっているのを知っている。
良くスタジオの前を通るようだ。
「いつも、繁盛していますね」
と、言われた。
彼女は、僕のことを何となく知っていたのに、
僕は、彼女のことを何も知らない。
知らないまま、お別れなのは寂しいものだ。
ましてや、数日前にバッタリと会うと、なおさら思う。
数日前にあったときに、
「一緒に一杯どうですか?」
なんて、誘ってみれば良かったと後悔した。
一期一会を感じた。