東京から、愛媛の山奥に引っ越して、早、半年。
人っ子一人知り合いのいない土地へ単身移り住んでから、いろんな人達と知り合ってきた。
僕が引越しをした土地は、四国最大の都市である、松山市に隣接しているので、松山に住んでいる人たちは、少しばかり都市人と言う人も中にいるが、まあ、ほとんどは、田舎人である。
愛媛だけではなく、地元浜松にいる時も、奥様の実家にいる時も、たぶん、そうなのだが、なんか、都会の人たちよりも裕福とは違う、豊かな気がするのだ。
それは、明らかに金銭的に余裕があるように感じる。
都会ぶって生きている人たちの方が、収入の額は多くても、なんだか、「お金がない」という状況に陥りがちなのではないか?と思う。
僕は、ずっと、そういったことが不思議だった。
それが、愛媛の山奥へ引っ越してみて、なんとなく、答えが見えたような気がしている。
でも、結局は、僕がずっと「こうなんじゃないか?」と予想していたことが、少し、核心に近づいたと言うことだけなのだが。
その違いは「家賃」や「住宅ローン」などの住宅費の差であると思える。
結局、やっぱり、ここなんだろうと。
田舎にいて、賃貸住宅に住んでいる人に、あまり出会わない。
ほとんど、みんな、持ち家である。
そして、自分で土地を買って家を建てたと言う人たちも、もちろんいるが、多くが、先代から受け継いでいる土地・建物である。
都会では、もっとも大きい出費である「住居費」が、無いのだ。
そして、駐車場代もタダだ。
その代わり、車は何台も必要なので、車の購入費と維持費はかかる。
ここに、お金を使っているひとももちろんいるが、中古の軽四貨物(軽トラ・軽バン)なんて、年間の税金4,000円だそうだ。
ウチのカレヤンなんて、64,400円も取られるってのに。
都会に住んでいると、車を持つと言うことは、非常にお金がかかるイメージがある。
駐車場、車両代、ガソリン代、車検・税金・保険などの維持費
それは、都会では、まず、中古のボロボロの軽貨物なんて、個人で乗る人はほぼいないし、駐車場は、都心部なら2-5万円もする、ガソリンはハイオク、維持費も高額だ。
ちなみに、ウチの「Jくん」(軽バン貨物)なんて、購入価格20万円(車検2年付き)で、年間15,000円の任意保険料(いらないかもしれないけど、念のため)、年間4,000円の自動車税、2年に1回の車検、たぶん5万円くらいと、そんな程度なのである。
車の話は、いいとして、家の話に戻ろう。
お金を失わずに、余裕のある豊かな生活に、絶対的に欠かせないのが、住宅費を抑えることだと思う。
では、都会に住んでいると、それは、叶わないのではないか?
そう思えるかもしれないが、都会では、都会なりの住宅の買い方があると思う。
ちなみに、賃貸は、論外だと思っている。
単に、毎月、お金を失うだけだ。
僕は、毎月100万円以上、合計1億円以上払っても、一切自分の所有にはならない経験から痛感した。
もちろん、都会に出て、一旗上げるために、一時的な必要経費だと考えているのならいいと思うが。
田舎では、難しいが、都会でなら可能な方法。
それは、やっぱり、資産価値をしっかりと見極めることだと思う。
資産価値が上昇する、または、下落しない物件を購入すること。
「そんなこと、誰もがわかったらみんなそうするわ」と、思うかもしれないが、考え方は単純だ。
人口が増えている、開発が続いているベッドタウンか、都会の中心部で、昔も今も高額な状態が維持されている場所。
そして、僕の考えとしては、一軒家よりもマンションがいいと思う。
一軒家の場合は、土地の価値が下がらなくても、建物の価値が維持されることはほぼないと思う。
逆に、マンションの場合は、土地と建物価値は、比較的イコールに考えられているように思えるのだ。
どうしても一軒家にする場合は、木造一戸建てではなく、ビルにすることで、資産価値が下がりにくくなると思う。
と、いうのが、僕の経験と考えに基づいた、今のところの結論なのだ。
(と言っても、ビルは買ったことがないのでわからないけど)
僕自身も、毎月16万円の住宅ローン+管理費16,000円+駐車場代34,000円を払っていたのだが、それが、ゼロだったのなら、毎月21万円、年間252万円も余ることになるのだから大きい。
田舎に行っても仕事がないと言う人がいるが、実際、田舎に行ってみると、仕事がないことはない。
もちろん、収入は、半分とか1/3とかにはなるが、都会で暮らすよりも豊かに暮らせるものなのだ。
それに、田舎には、自分で仕事を作り出すことができるタネがいっぱいある。
ずっと田舎に暮らしている人たちが気がつかないようなことでも、都会から田舎に行ってみるとよく気がつくのが、売れる商品がゴロゴロしている。
例えば、簡単なところで言えば、山にゴロゴロと転がっている、松ぼっくりだって、クリスマスツリーの飾りとして需要がある、田舎じゃ生えすぎて嫌われちゃう竹だって売れる。
どっかの村では、葉っぱを売ってるし、丸太の輪切りだって売れるのだ。
元はと言えば、核家族化が原因の発端?か、どうかはわからないが、核家族化が影響しているのは事実。
家族が一緒に暮らさずに、独立した世帯を持つので、当然ながら、住まいもそれぞれに欲しくなる。
昔は、長男以外は、家を出る必要があったので、土地を持たない世帯が増えるのは仕方がなかったかもしれないが、現代は、長男でも家を出る。
広い実家にいるのは、年老いた両親が二人だけという家族は、もう、当たり前となっている。
きっと、いつか、田舎が見直される時代が来る。
そして、山や森、木々も注目される時が来るだろう。
多くの人が、都会よりも、田舎で暮らす方が、裕福ではないが、豊かであると気がつく時が来るだろう。
そして、金銭的にも、余裕ができることを実感する。と同時に、時間にも余裕ができ、心も豊かになることを感じるだろう。
決して、都会がよくないのではない。
なんの目的も持たず、都会に生きることがよくないのだ。
都会には、エネルギーが溢れてい
て、渦巻いていて、とてつもなく速い速度で流れている。
そのエネルギーを利用する、波に乗る、もしくは、作り出すなど、都会のパワーを使って、何かを成し遂げようとする気構えがなければ、とてつもないエネルギーに飲み込まれ、自分のエネルギー、金銭、心身までも吸い取られていってしまう。
「住居費」
この人生を左右するほどの大きな出費を、コントロールすることが、裕福さの鍵の一つになるのではないかと思うのだ。
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