今朝、テラスにて朝食の後、先日行った坂村真民記念館でもらってきた冊子を読んでいた。
その中に、真民さんのつの詩が載っていたのだが、記念館内で読んだ時と、今、この山の中、テラスに出て外を眺めながら読むのでは、感覚が違っていた。
その詩とはこれ。
詩の内容には、あまり関係ないけど、外を眺めていて、ここに来てからの2ヶ月間を振り返ってみて思った。
「みんな、飛んでるなぁ」と。
「飛べない豚は、ただの豚」ってフレーズがあったけど、ここにいて、飛べない生き物の方が、圧倒的に少ない気がしてくる。
もちろん、目に見えていない生き物も多数いるだろうから、本当のところはわかんないけど、鳥も、蜂も、アブも、蚊も、トンボも、見える生き物の多くが飛んでる。
飛んでないのは、トカゲ、アリ、蜘蛛、そして僕。
飛べない僕は、ただの僕だなぁ。なんて。
話は、途中まで読んでいた記念館でもらった冊子の話に戻るけど、そこに、こう書いてあった。
「わたくしは、あの大空を飛んでゆく鳥たちを思うと、人間に生まれたことが、むしろ不幸であったような気さえしてくる・・・」と。
不幸とまでは思わなかったが、僕もよく思う。
「やつらは、飛べるのに、俺は飛べない」
地上を這っているだけの人間。生きている世界は3Dだけど、実際には、ほぼ2Dの世界。
しかし、空を飛ぶものたちは、完全に3Dの世界で生きている。うらやましい。
俺もいつか、飛べるだろうか?
スピッツの「空も飛べるはず」が、頭の中に浮かんでくる。
明日から東京です。
東京に行けば、空を飛んでいるのは、スズメとカラスと鳩、そして蚊くらい。
大多数を占める視界に入る人間、犬、猫たちは、地を這って生きている。
それが当たり前の世界だけど、もっと広い世界が空にはあるのに。
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