ケール、カナシナ、全滅!

畑をやる上で、最も懸念することが『虫』と『獣』である。
順調に生育していると思っていたが、暖かくなり、蝶が舞い・・・
そりゃそうなんだけど、卵を産み、孵化すると、こいつらが芋虫ってやつになる。
で、葉っぱをムシャムシャと食いまくる。

ハクビシンもそうだが、シェアしようって気は全くなく、とにかく、食い尽くすまで延々と食べてしまう。
「タネを残しておけば、来年も生えてくるのに〜」

僕は、この地球に住む生き物に、ほとほと幻滅している。
芋虫やハクビシンだけではなく、ヤギや犬も同じ。

ヤギは、木を折ってまでも葉っぱを食べてしまうから、結局、木は枯れ、もうそこから食べ物になる葉っぱは出てこない。
犬も、卵を待たずに鶏を食べてしまう。
まっ、人間も同じようなものだけど。

僕は、この山で、いろんな生き物たちと争奪戦を繰り広げていて、一種の戦争だと言ってもいいほどに執念を燃やしているのだ。

とは言え、僕の考えが正しく、虫や獣がバカなのではない。
彼らにも理屈があるし、地球上の生物として間違ったことはしていないと言うことも、多少なりとも理解できる。

それは「食べ物はいくらでもあり、枯渇することはない」と言うことだ。
枯渇する時というのは、人間が行うような大規模開発や戦争などの、とんでもないバカな行為をした時である。
なので、人間以外の生物からしたら「人間って、なんてバカなんだ」と思っていることも、十分に理解できる。

そう、どう考えても、人間の方がバカである。
これは、認めなければならない。

僕だって、虫や獣からすれば、それらの生息域を奪い、人間用に改良しているのだから、場所をシェアしていない。
そうしたことをわかった上であっても、虫や獣を敵とみなし戦争をしているのだ。

で、僕は何をしているのかというと、芋虫連中を、ピンセットで一匹ずつ捕獲する。
そして、烏骨鶏のBONBONの目の前に置く。

BONBONは、うまそうに、バクバクと芋虫どもに食らいつくのである。

ハッハッハ!
まいったか、この芋虫どもめ

とは言え、畳一畳分もない範囲の虫を捕獲するのに、30分もかかる。
奴らは、擬態化しているため、見つけにくく、さらに、葉っぱの裏側にいるため、葉っぱ一枚一枚を裏返して見ていかなければならない。

今のところは、BONBONの餌の確保だと思って、若干、楽しんでやっているのでいいのだが、しばらくすると、絶対飽きる。
まあ、飽きたころには芋虫はいなくなるだろうけど。

やっぱり、農業って大変なんだなぁ

と、思ってしまう。
芋虫の天敵は鳥なんだろうけど、そうそう食べに来ている様子は見られない。と、ここで、あることに気がついた。

鳥除けやってた!

鳥&モグラ除けの風車を、もらったので、立てておいたんだった。
これによって、鳥が来てなくて、虫の天下になっているとしたら、こりゃ本末転倒である。

ってことで、鳥除けは、これから熟れてくるスモモの木の下に移動して、芋虫を食べに鳥たちに来てもらおう。

さあ、これで、どうなるかなぁ。

  • B!