New York 27日目 ニューヨーク通一押しの店「Bouley」へ

New York最後の日がやってきました。
最後の日を飾るのは、やっぱり「食」

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ニューヨークは美味しい!
という本を書かれている
ニューヨーク32年在住の田村明子さんが、
この本の中で・・・

「もし明日マンハッタンを去らなくてはならないといわれたら、
私は迷わずブーレー(Bouley)へ行くだろう」と言っている。

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その言葉をそのまま受け止め、
マンハッタンを去る前日である今日、
Bouleyへ行ってきた。

先日行った「Union Square Cafe」も
この本の中で強く勧めているところだったが、
イタリアンアメリカンであったので、
どうしても、ここニューヨークでフレンチにありつきたかったのだ。
それも、最高の。

そこで、勇気を振り絞って予約した。
Webサイトを見たら、電話ではなくWebからOpen Tableというシステムで
予約できるようだったので、簡単だったがどうやら2日前までに電話で、
リ・コンファームを入れるように書いてある。「ガーン!」( ̄◇ ̄;)

電話するんだったら、Web予約意味ないじゃん!
と、思ったが仕方ない。
実は、「2日前までに」なのか「2日前に」なのか区別が分からなかったため、
きっちり2日前に電話しようと思い、先日の日曜日にDCから電話したのだ。

しかーし!留守電。
なんとか、つたない英語で
「I called Re conform. I have resevation on next tuesday time is eleven thirty. Thank you.」
と、入れてみた。合っているのかどうかはサッパリ分からないけど・・・
まあ、当日行ってダメだって言われたら帰ればいいだけだ。と割り切った。

そして今日。
ランチ以外の予定を特にいれていないので、
午前中は、時間を持て余した。
そう、ブーレーまで一駅隣なだけなので、
全然、時間がかからないのだ。

でも、なんとなくゆっくり散歩でもしていればいいか。
ってことで出かけます。
一応、ブーレーの場所確認・・・あっという間に見つかりました。

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すっごい時間があるので川辺まで行ってみます。

そういえば、やっぱりワシントンDCと比べたら、
空気はまずいですね。川辺に出ても美味しくはありません。
酸素の生産量が圧倒的に足りてないんでしょうね。
東京はどうなんだろう?と思いました。
この感覚を覚えたまま、明日、目一杯空気を吸ってみたいと思います。

そうそう、今日電車に乗ったら、
目の前の黒人女性(年は40位かな)が封筒から
何やら手紙を取り出して、見ています。
この1ヶ月同じ光景を見るのが3回目です。
一体何をみているのかと思ったら、
憶測ですが、税金の請求書か差し押さえなどの勧告書か何かではないかと思います。
以前も、手紙に「NYC」(New York City)と書いてあったのを見たので、
ニューヨーク市から来た手紙でしょう。
彼女の表情を見ると、困った顔をしています。

日本でも、税金を滞納したり払えなくなる人は多いですが、
あまり深刻になる人は多くはないのではないかと思います。
税金滞納で差し押さえられる人って、あまり多くはないだろうし、
大概、貧しい人ではなくそれなりに裕福な人(裕福だった人)の話のほうが多いのではないでしょうか?

日本は、底辺の人たちの救済制度がしっかりしていると思います。
なので、なんとか1億総中流階級を保てているのでしょう。

でも、ここアメリカでは、貧富の差は激しく、
世界一の経済大国アメリカの富のほとんどは、
底辺の人たちには行き渡ってはいません。
そうした人たちは、日本人の生活保護を受けている人たちよりも厳しいのでしょうね。

でも、僕は彼女を正面に見ながら思いました。
1ヶ月間ここにいて、特に飲食店や販売店の店員の
やる気のなさ、適当さ、全く気を使わない姿勢、
お客云々ではなく、人と接する時の態度などを見ていれば、
彼らが裕福にならないのは当然だろう。と

金の亡者として、金を追いかければ金は入る。
しかし、本田健さんが言っているような「幸せな小金持ち」にはなれないだろう。
だから、もしも伝えられるのなら彼女に言いたかった。

お金持ちにならなくても、税金などで苦労しなくなって、
家族が貧しくも幸せに暮らせる方法を教えましょう。って。

日本にいたら当然のことで、とても簡単なのことだけど、
アメリカにいるだけだったら、きっと気がつかないことなんだろう。

たったこれだけで、3年後には人生が変わっていると思う。
「常に喜んでいなさい、絶えず祈りなさい、すべてのことに感謝しなさい」
という聖書の言葉があるが、本当にこのままだ。

いつも笑顔で人に接すること。
いつも誰かのことを祈って、気にしていること。
すべての出来事に心から感謝して受け止めること。

普段の仕事でいえば、誰にでも笑顔で接して、
誰よりも真剣に仕事をして、
今よりももっと良くすることを考えて、
意見はいうが文句を言わず、一所懸命に取り組む。
日本人なら、まあ当たり前といってもいい位のことだが、
アメリカでは、そんな人は少ない。

商品を売るのではなく自分自身を売れ。
なんて、日本だと普通過ぎることでも、
アメリカでは、理解する人は稀だろう。

昨日の電車内の携帯電話も同じだ。
「他の場所で電話して」という要請は理解出来ない。
声が大きければ、小さくすればいいでしょ。というように考える。
歩きタバコも同様だろう。
煙が迷惑になるなら、煙がかからないように反対側の手で持つとか、
そうした捉え方になる。
自分が、その行為をやめてまで他人に気を使わない。ということだろうか?
もちろん、実際のところは知らないが・・・・

さて、フラフラと散歩をして、
スタバでコーヒーを飲んでいると、
11:29にSetしたアラームが鳴る。

11:30 JustにBouleyに到着。
「I have Resevation. My name is Masanori Nagata.」
さて、ちゃんと予約はされているだろうか?
答えは「Yes!」良かった。

席に案内するまでしばらく待って。
と言われて、ウエイティングルームで待つ。
その間に、ブーレーのお店の特徴である
入り口の林檎棚に戻って林檎の香りを嗅いでみる。

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それほど強い香りではないが、これだけたくさんの林檎を常に置いているのは凄い。
もちろん食べるんだろうね。

そして、待っている間にもう一箇所行っておくところがある。
それはトイレだ。
「Can I use Restroom?」と声を掛けて、案内してもらう。

店の地下にあるようだが、メインダイニングに約60席

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地下にも25席程度の部屋がある。

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合計で約85席とは、なかなか大きい。

トイレは、こんな感じ。

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さて、時間は11:45になろうとしている。
ようやく席に通された。
と、いってもフラフラしていたので、待った感じはしないけど。
どうやら、11:30に来る客などいならしく、
僕一人しかいない。ちょっと不安になる (-_-;)

まず、飲み物。
フレンチを食べる時は、特別なことがない限り「水」と決めている。
それは、料理を味わいたいからだ。何といっても、酒に弱いからね。
ということで「Water Please」で。
「Regular Water?」「Yes」
そう、ミネラルウォーターは、ミネラルウォーターだけど、
普通の水ってなんていうのか?と思っていたけど、レギュラーウォーターでいいのね。
ちなみに、普通のドリップコーヒーも「Regular Coffee」だった。

そして料理のメニューを見る。
何か説明してくれるけど、後半がよく理解出来ない。
もう一度、後半部分だけ「Slowで、Slowで」って言ってゆっくり話してもらう。
こういう店だと、気軽にそうしたことが言えるので、非常に気が楽だ。
どうやら、後半に説明してくれたのはコースメニューのことだった。
なぜ、分からなかったのかというと、コースメニューじゃなく
「・・・・・」あー、忘れた。
コースみたいな言葉だったらわかったんだけど、
日本では全然聞いた事のない名称だったのだ。
で、何の事か分からなかったわけ。

もちろんコースでいくけど、
選択肢が結構多い。
オススメを聞いてみる。
「Do you recomend?」
フムフム、「OK! Thank you.」
さて、まずはこれを読みこなしていかないと。
なんせ、せっかくのブーレーですから、
適当に頼まないでいきたいですからね。

iPhoneの英辞郎大活躍で、
一つ一つ翻訳していきます。
メニューと格闘していると、
Welcome appetizerって言うんでしょうか、
もう、一品目が運ばれてきました。早いよ!

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まあ、冷たい物のようなので、ちょっとほって置いてメニューと格闘します。

途中、フロアチーフのような人が来ますが、
格闘しているのがわかったようで、
多分「ゆっくりでいいよ。enjoy!」と声を掛けてくれました。

ほぼ、セットメニューを理解してみると、
オススメしていたのは、全部アメリカ人好みって感じのものでした。
あれっ?当たり前?そっか。
ということで、僕好みのメニューをチョイスして無事注文完了。
ふー、頭使った。

さて、一品目の前に出てきたヤツを頂いてみましょう。
どうやら、トマトを擦った感じのジュースに、
これは、チーズか何かかな?
一口食べてみます・・・・うん!美味い。

トマトのちょうどいい酸味が口に広がります。
そして、オリーブオイルのおのかな香り。
真ん中のチーズらしきものの味は、あまりしませんが美味いです。
これは、今日は期待出来そうですね。

それにしても、客がいません。
今、12時を過ぎました。が、僕一人です。
大丈夫かな?

そして、一品目が運ばれて来ました。

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チョイスしたのは、グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスに
クリームっぽいムースのソース+バジルソースです。
グリーンアスパラガスをいただくと・・・うん、ちょうど良い歯ごたえと、
しっかりしたアスパラガスの味、ムースの味はよくわかりませんが、
バジルソースは、強烈なバジルの香りがします。
ホワイトアスパラガスはというと・・・グリーンアスパラガスに比べるとやや弱いですね。
でも、前菜は、こんなもので良いです。
徐々に上がって行くほうが楽しいですから。

やっと、お客さんが来ました。
2組です。たぶん、12時の予約ですね。

二品目、タラとキノコ、ソースはバルサミコかな?

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こちらも一口食べると、いや美味いですね。
Bouleyかなりい
けますね。
ただ、ソースが日本人の僕にとっては濃いかな?
半分位まではいいのですが、最後のほうになるとくどい感じがしてきてしまいます。

三品目、これはカニの味噌仕立て、蕎麦の味入りかな?

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下のほうには、茶碗蒸しのようなものがあり、
ソースには、少しとろみがついています。
こちらも、お味は文句ありませんね。
ソースは、若干濃いですが多くはないので、
ペロリと食べれます。

ガイドブックに書いてあったのですが、
Bouleyさんは日本好きだそうで、
味噌や蕎麦、後から出てくるお肉も神戸牛なんですよ。

12:30、13時となると、お客さんが増えました。
全部でざっと26人と言うところです。
お店の席数85席からすると少ないですが、
でも、これだけ来てくれると安心します。

そういえば・・・
日本の平日高級ランチといえば、
マダムな皆様方で埋め尽くされていると言うのが、
日本の定番ですが、ここでは1組4名だけですね。

その代わり、僕を含めて男性1人が3人います。
結構珍しいですね。
日本では、逆に女性一人というのが多いのです。
うーん、日本の高級レストランは
女性たちに支えられているといっても過言ではないですね。
いいことだと思います。

さて、とうとうメインです。
神戸牛の・・・ソースは、デミグラスかな?

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ポテトのクリームがついてます。

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上に振りかけてあるのは、なんと青ネギですね。

お肉は、メチャメチャ柔らかいです。
と言っても、煮込んだビーフシチューのような崩れ方は全くしません。
しっかりと肉の感触があり、味もあります。
ソースは、相変わらず濃いですけどね。

半分ほどくると、ソースの濃さと量で、
腹十分を超えました。
しかし、なんとか完食・・・・ふ~

そうそう、ガイドブックに書いてあったのが、
パンが美味いと書いてありましたが、
そこは、残念ながら日本のフレンチを堪能している僕からすると、
まあ、普通でした。
日本には、Bouleyのパンの何倍も美味いパンがゴロゴロしてます。

さて、最後のデザートだ。
と、思ったら・・・

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あれっ?
チョコレートのなんちゃらを頼んだはずなんだけどなぁ。
でも、まあいいか。食べちゃおー

これは、イチジクのシャーベットですね。
上には、蜂蜜の塊。
そして、下にあるのはオレンジです。
食べてみると・・・うーん、美味い!
別にチョコレートじゃなくてもいいじゃん。
と、思った時、思い出しました。
チョイスするのではなく、一品しかなかった項目ものが一つあったことに。
そっか、あれか。

じゃあ、まだ出て来るのか・・・
デザートは、別腹とはいえこりゃ多いな。

すると・・・・

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あれ、またシャーベットが。
「ウイ ソルベ」とウエイター。
僕が「ウイ ソルベ?」と言うと、
ちょっと考えて「ウイ ソルベ」と。

そう、一品一品説明してくれるのですが、
なんせ、分からないもので・・・

で、「ウイ」ってなんだ?

食べてみたけど・・・・分かりません。
ん~、味は薄いですね。
なんか、むかーし、お菓子で似たような味のヤツがあったんだけど・・・思い出せない。
なんだろう、クリームチーズかな?
まあ、いいか。

あー、食った。でも、最後のチョコがきてしまう。
食えるかなぁ?

来ましたー。

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やっと、メインデザートっていうのか?
もう3品目だよ。

チョコのパウンドケーキに、
チョコクリームが乗ってまして、
横には、アーモンドのアイスです。
下には生クリームがたっぷり。

こりゃ、死ぬな。

でも、頑張って食べます。
美味いです。美味いですけど、もうはち切れそうです。
ちょっとトイレに行ってベルト緩めないと・・・

いやー、マジで凄い量です。
それでも、一番少ないコースなんですけどね。

最後にコーヒーを飲んで終了ですが・・・


茶菓子が来ました。タワーになってます。
もう食えないよ~

ごちそうさまでした!
大変美味しゅうございました。
これで、チップ含めて$77
安いほうだと思います。いや、安いです。

ニューヨーク最終日は、
最高のフレンチを頂けました。
そして、ミシュラン三ツ星 世界一
最高の食が世界一集まった東京に帰ります。

いやー、それにしてもランチでこれだったら、
ディナーって???絶対来れません。
もしかして、フレンチで「Doggy Bag Please」じゃないよね?
(*Doggy bag = 持ち帰り用の入れ物)

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