披露宴の最後、新郎挨拶で泣けてきたら・・・

披露宴の最後の最後を締めくくるのが、新郎挨拶。
原稿を作って読むか、それとも、アドリブで行くか悩むところですよね。
でも、どんなスピーチでも、最初から最後まで原稿を読んで終わりでは、とても味気ない。
いくら、粗相があってはならないとは言っても、列席者の皆さんは、そんな挨拶を聞きたいわけじゃないのは当然です。
それよりも、新郎の心の声を聞きたいと思っているはずです。

そこで、一つ提案としては、短い原稿を用意するというもの。
その原稿には、挨拶の始めから、途中までを記載して、とりあえず基本的なことは書いておいて、話すようにしておく。

原稿に最後まで記載してしまうと、それを読んで終わり。と、なってしまう可能性があるので、勇気を持って、途中で止めておく。

そして、途中まで書かれた原稿を読んだ後、顔を上げて、本当に感じている今の気持を言葉にしていきたい。
とは言っても、その時、頭が真っ白!という事態もある。
新郎本人や、新婦やご家族は、そうなってはいけないと思っているだろうが、列席している側からすると、「それでもいいじゃないか」と思っている人が大半だろう。

慣れないことをやって、ようやく、この日の最後を迎えているのだから、型どおりのイベントや余興を終えて、いよいよ、本当に見たい知りたい聞きたいことが、この最後の新郎挨拶に結集して、自分たちに伝えて欲しい。
今の気持を、本当の心の内を話して欲しいと思っている人は多いと思う。

「早く終われよ」そんな風に思う人がいるときと言うのは、型どおりの原稿を読むつまらないスピーチの時だから。
例えば、「皆様から頂いた暖かいお言葉や励まし」などということがあるが、それを聞く前から、原稿に書いてあるだろ!とか。
暖かい言葉や励ましが本当にあって、心からそう思うのならいいと思うが、はじめっから原稿に書いてあることを読むだけでは、「早く終われよ」と思われても仕方がない。

だから、最後の最後、失敗してもいい、言葉に詰まってもいい、黙ってしまっても、感無量で泣いてしまってもいい。
それが、そのときのあなたの感情であり、心の内であり、それが、その場で表現されていることが大事なんです。

人間は、言葉だけでコミュニケーションしているのではありません。
五感だけではなく、第六感で感じることだって出来るのです。
だから、勇気を持って、その時の「今」感じていることを話してみてください。

もし、言葉に詰まったり、黙ってしまっても、その時に言いたいことは分かっているはずです。
何か、たくさん言おうとするから、何を話していいのか分からなくなってしまうのですが、分からなくなったり、言葉が出てこなかったら、本当に伝えたいことだけを短く伝えるだけでもいいです。

きっと、単語なら簡単だと思います。
例えばこんな感じでしょう「ありがとうございます」「妻を幸せにします」「最高の家族を作ります」「嬉しくてたまりません」「感謝です」などなど。

感情を言葉にして伝えてください。
文章じゃなくても、単語でも十分伝わります。

さらに、男泣きしてしまったらどうしたらいいのかお教えしておきましょう。
ちなみに、「男は泣いてはダメ」と教えられてきた世代の男達は、泣かないために、感情を押し殺すという術を使ってしまいますが、普段ならそれでいいと思いますが、披露宴という大舞台では、あまりにも押し殺しすぎは、かえってあなたという人が全く分からずに終わってしまう可能性もあり、印象を悪くしないかわりに、何の印象もない人になってしまう可能性もあります。

私自身も、1972年(昭和47年)生まれで、ギリギリ「男は泣いたイカン」という世代に引っかかるくらいです。
小さい頃から、ずっと、男は人前で泣いてはいけないと心に誓って生きてきました。

だからといって、最後の最後で、原稿を読んで終わりにしてしまっては、はっきりいって、わざわざ自分の為に来てくださった多くの親戚、友人、知人の皆様に対して失礼だと考えています。

会社の人たちがいるのに。。。
昔からの友人達がいるのに。。。
言葉に詰まってしまったら恥ずかしいと思うかもしれませんが、こう考えてみてください。

あなたが、会社の同僚や昔からの友人の披露宴が、2日続けてあるとしましょう。
1日目の披露宴では、最後の新郎の挨拶は、原稿を読んで終わったとします。
まあ、無事に何事もなく終わりました。
そして、2日目の披露宴では、新郎が途中で原稿を仕舞い、自分の言葉で、感謝と決意を話し、グッと堪えながらも、目を潤ませていたとします。
あなたが、行って良かったと感じる披露宴は、どちらでしょうか?
男のくせに、泣きやがってとなじりますか?

人間、みんな同じです。
人は、感情の生き物で、他人と感情を元にして接しているのです。
だから、心からの言葉がとても大事なんです。

挨拶の途中で、もし、泣けてきてしまったら、まず、無理に言葉を話そうとせずに、上を向いてください。
涙がこぼれないように、上を向いて、グッと堪えてください。

そして、先にも言ったように、今の気持を、文章でなくて、単語でいいので、前を向くと同時に話します。
決して、下を向いてはいけません。
常に、前向き、上向き、人生の歩み方と一緒です。
これから、歩んでいくのに、前を向くか、上を向くかです。下は向かないことを、この場でも示してください。

言う言葉は、その時に思ったこと、人それぞれですが、最後には、「ありがとうございました!」といって、そのまま、深くお辞儀をして締めくくったらOKです。

大したことを言っていなかったとしても、きっと「最後の挨拶良かったよ」と言ってもらえるはずです。それは、あなたの感情がちゃんと伝わった証拠です。

どんなに完璧な原稿を作って読んだとしても、心から発せられた言葉には、絶対にかないません。

お辞儀したときに、きっと、涙が溢れて、そのまま顔を上げたら、顔中グチャグチャでしょうから、顔を上げる際は、サッと後ろを向いて、ハンカチを取り出し顔を拭いてから、退場するようにしましょう。

もしかすると、スタンディングオベーションなんて事になってしまうかもしれませんよ。
でも、狙わずに素直にいってください。
最後が良かったどうかによって、その日のすべてが良かったかが決まります。

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