トレッキング道の整備と、とんでもなく快適な尾根を吹く風

うちの山の敷地面積は、5万6千坪ある。
東京ドームというやつでいえば4個分。
まあ、広い。

その敷地を、大まかに一周できるようにトレッキング道が作られているのだが、作ったのは、たぶん20年ほど前。
今では、すでにどこが道なのかわからなくなっている部分もあるし、わかるところでも、山の斜面から土が流れて道が平らではなく、斜めに傾いてしまっているところが多くある。
さらに、尾根に登っても、木が生茂り景色などはさっぱり見えない。
僕がこの山に来て、かろうじてやったのは、トレッキング道の頂上にあたる部分から景色が見えるように木を伐採したのと、草刈りくらいである。

いつか、このトレッキング道を、普通の運動靴で登れるようにしようと思っていたのだが、昨日、山友たちが来てくれたのでやることにした。
先月、OPERA GARDENを助っ人のみんなと共に制作した後、暑い日に強い日差しを避けるため、少しだけ道を整備し、さらに、尾根の木々を伐採して、景色が見えるようにした。

方角は、北北東、周辺は木が生い茂っており、北北東だけが抜けているので、日中の南からの強い日差しを遮り、夕方になっても西日を重なり合った木々が遮ってくれる。
そのため、暑い日差しは一切来ないわりに、山の下から爽やかな風が吹いてきて、猛暑の夏の真っ只中の真昼間とはとても思えないほど涼しい。

作業の手を休め、尾根に登って腰を下ろすと、もう、立ち上がるのが嫌になる程快適で、今回も、みんなと、夕方になるまで、ずっと尾根に座っていた。
この猛暑で、のんびりと野外で、じっと座っていて快適などという場所は、ほとんど見つけられないだろうが、そんな場所が、ここにあるのである。

その尾根まで、僕の住んでいる小屋からは10〜15分ほどでたどり着く。
標高で言えば、ほんの50m登るだけである。

山に吹く風は、涼しい

山の尾根というのは、当然ながら周りよりも高い位置にある。
風が通る道さえ確保できていれば、爽やかな風が吹き抜けていく。
そして、その風は、ビルの隙間を抜けていく風や、アスファルトの上を流れていく風と違い、木々の間を吹き抜けていくため、元々の空気よりも、木々の葉から放出される天然ミストによって、温度が下げられている。

ビルなどのコンクリートやアスファルトは、太陽光によって温められ、蓄熱されている。
そこに吹く風は、蓄熱されている熱を奪いながら吹くため、元々の空気の温度よりも熱くなって吹いてくる。
それでも、無風よりもマシだろうが・・・。

体感温度は、市街地よりも4、5度は低い。いや、もっとかも?

松山市街地まで、ここから車で30分程度である。
そこから、僕の住む山の麓まで来ると、それだけでも体感で2度ほどは変わる。
それは、コンクリート造りの建物がなくなるし、アスファルトも減ってきて、土の地面が多くなってくるからだろう。

そして、山に入った瞬間に、さらにグッと冷える。
これは、日が当たる部分が減り、木々の葉から出る水蒸気が、周りの空気を冷やしているからだと思われる。

そして、そこから山を登っていく。
標高350mの地点に僕は住んでいるが、それでも、来る人来る人「下とは全然(体感温度が)違う」という。
そして、そこから50m登った尾根にかかると、これは、とんでもない違いになる。

他の人たちが「全然違う」という場所に住む僕でさえ、僕が住んでいる場所と尾根とは全然違うと思えるのから、それは、とんでもない差があるとわかる。

平らになった道、かなり歩きやすくなった

トレッキング道の整備、尾根まで、あと1/3

今回、尾根までのトレッキング道の2/3程度は、整備ができた。
山から落ちてきた土や落ち葉が道に堆積してしまっていると、一般的な運動靴では、滑ってしまい登りにくい。
しかし、それらの堆積物をどかし、道を平らに整備し、急斜面の場所には階段を作ってあげれば、運動靴でも、体力に自信がないような人でも登っていく事が可能になる。

今はまだ、多くの人に登ってもらえるというような状況にはないが、整備を進める事ができ、途中に、ベンチやガゼボ(あずまや)などを作れば、灼熱地獄の猛暑夏でも、とてつもなく快適に過ごす事ができる場所になることは間違いない。
そのうちに、また、トレッキング道整備の助っ人も募集しようかと思う。

山なのに虫が少ない?

山といえば『虫』というのが定番だが、実は、尾根に登って、のんびり座っていても、ほとんど虫が来ない。
これは、僕が、この山に住み始めたときにも思ったこと。

ここにきた当時は、あまり虫(吸血系)が多くなかった。
もちろん、蛾とかアリとか、いろんな虫はたくさんいたのだけど、最もいて欲しくない吸血系の虫、蚊・アブ・ブヨ・ヌカカなどは、さほど多くはなかったのだ。

その理由は簡単で、単に今まで『エサがなかった』というだけである。
エサとは、もちろん、人間や動物など、血を吸う相手のことだ。

しかし、僕が住み始め、さらに、ヤギや犬を飼い始めると、吸血昆虫たちは、これ幸いエサが来た!ということを認識して寄ってくる。
さらに、エサである血をチューチューと吸い、栄養満点で子を産み繁殖する。

そうして繁殖しまくった結果が、住宅地にウヨウヨといるヤブ蚊だ。
ヤブ蚊たちは、そこにエサが豊富にいるから生息しているのである。

なので、尾根に上がっても、そこには今までエサになる動物はいなかった。
そのため、ほとんど、虫が寄ってこないのである。

もちろん、人が良く来るようになれば、そこにエサがあると認識して、虫も多くなってくるだろうが、しばらくは、虫の少ない快適な場所を維持できるだろう。

多くの人に、体感して欲しいが・・・

せっかく、猛暑の中で快適な場所を作ったのだから、いろんな方々に体感してもらいたいという気持ちがある。
特に、今年、そして、今は、とてつもなく暑い。
そんな中で、クーラー全開で心地よく過ごしている方はいいが、僕などは、クーラーの中にしばらくいると、気分が悪くなってくるし、夜、脚がつるので、なるべくならクーラーはかけたくない派である。

東京のマンション暮らしであっても、真夏でもクーラーをかけない日は多かったし、炎天下で頭が焼けない限り、車はオープンにして走っている。
屋根を開けなくても、窓を開け、なるべく、風による涼をとるようにしている。
そうした人も、少なからずいるのではないかと思う。

そんな人たちには、少しでも、この天然の涼しさを感じてもらいたい気持ちがある。
とはいえ、僕も、来る人来る人対応できないし、僕自身がのんびり過ごすためにここにいるのに、テレビの影響もあり、日々、いろんな人たちが訪ねてくるのにも、実際、疲れている。

ただ、シャベルを片手に、道を整備しながら登って行ってくれるのであれば、それは歓迎したい。


-MARK'S LIFE:日常, MOUNTAIN LIFE:山暮らし, NATURE:自然
-,

© 2020 Mark's LIFE