栗とアケビ

うちの山には、栗の木がたくさんある。
しかし、そのどれもが山栗というやつらしく、美味しいけども、小さすぎて食べにくい。
僕も、ここにきた当初は、栗を拾って蒸したり焼いたりして食べてはみたが、労力に対して、食べることができる量があまりにも少ないことから、一度でやめた。

しかし、一本だけ大きな栗のなる木がある。
たぶん、これは他の木のように自然に生えたものではなく、植えたものだと思われる。
敷地の入り口から、小屋付近にかけて、いろいろなものが植えられており、その恩恵を受けているのだが、きっと、大きな実のつく栗の木も、その中の一本だろう。

しかし、今までの三年間は、この木から、まともに栗を収穫できたことはない。
原因は、イノシシである。

ビワやスモモは、ハクビシンにやられてきたが、栗はイノシシにやられてきた。
落ちた栗を、夜に来てはせっせと平らげて行ってしまうのだ。

来客が来ると反応するセンサーを、この栗の木に付けてある。
今までは、夜に鳴っても、草が風に揺られて反応しているだけだと思っていたのだが、ついこの間、その正体がイノシシであることに気がついた。

センサーが鳴ったので、栗の木の下をライトで照らしてみたところ、三匹のイノシシが土を掘っていた。
すかさず、音が鳴るおもちゃの鉄砲を撃つと、ササっと逃げていった。
彼らにとっては、本物の鉄砲の音と感じるのだろう。

翌日も、夜にセンサーが鳴った。
「またも来たか!」と思って見に行くと、今度は、大きめのイノシシが一匹。
どうやら、昨日の三匹とは違うようだった。
今度も、おもちゃの鉄砲を撃つ。

それから、数日はセンサーが反応しなかったが、僕は、念のため、おもちゃの鉄砲にプラスして、爆竹も用意した。
おもちゃの鉄砲は、手元で音が鳴るが、爆竹なら投げた先で鳴る、それも、20連発。
ライターの火が風で煽られるため、ターボライターも用意してイノシシども迎えた。

爆竹の威力か、僕がしつこいからなのか、程なくして、夜にセンサーがなることがなくなった。
そして、栗が食べられていることがなく、最近は、毎朝の日課に栗拾いが加わっている。

ヤギとアケビ

夏の初めから、ヤギを山の上に連れて行って、開けていて大量の草がある場所で飼育している。
ボチボチ、草も少なくなったため、少し下にある、きっと、昔は畑として使っていたであろう場所に、ヤギたちを移動した。

ヤギが草を食べていき、全容が明らかになってきた。
すると、そこに、嬉しいご褒美が。
アケビである。

食べられる果実は少ないが、強烈な甘みがあり、少しの量でも満足できる。
山仕事の途中で、頬張るアケビは、エネルギーチャージに最適だ。

今年は、柿が新たなる敵にやられている。
蛾の幼虫だ。
そのせいで、熟す前にグジュグジュになって、実を落としている。

山での戦いは、終わりがない。
いや、本当は、敵だと思わず共存という考え方がいいのかもしれないが、、、まだまだ、山男として修行が足らんのだな。


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