鉄キャタピラのゴムパッドを外す

ようやく鉄キャタのゴムパッドを外し始めた。
いつものことなのだが、何事も、一発で完了できず、何度も失敗を重ねて、ようやく成功する。
これは、どんなことにも当てはまるし、もちろん、人生そのものも同様だ。

初めは、ナットの大きさがわからないため、15mm、17mm、19mm、21mmのレンチを持って上がった。
しかし、ナットの大きさは、ちょうど持ってこなかった22mmだった。
こんなに残念なことは、、、まあ、いつものことである。

また山を降りて、22mmのレンチを持って登る。
さすがに二往復するとしんどい。
22mmのレンチをナットにかぶせ、回す・・・・ちっとも回らない。

思いっきり力を入れて回すがダメ。
体重をかけても、ピクリとも動かない。

やはり、クソデカいユンボのナットが、簡単にゆるんでは困ることを考えると、かなりのトルクで締め付けられているだろうというのは、まあ、考えればわかることだったが、それでも、思いっきりやれば回るかと思ったのだが、甘い考えだった。
このナットを回すのには、かなりのトルクがいる。

そこで思い出した。
レースなどで、車のホイールを外すのに、エアレンチ(エアコンプレッサーで動くレンチ)を使っている。
あれなら、かなりのトルクが出るのではないか?と。

これは、エアレンチを買わないとダメだと思い、この日は、諦めて山を降りた。
早速、エアレンチを注文したのだが、その後、電動レンチでも、かなりのトルクを発揮する、電動インパクトレンチがあることを知った。

あれっ?インパクトドライバーとインパクトレンチって違うものなのか!?

と、初めて知ったのだ。
トルクを見てみると、インパクトドライバーが180Nに対し、インパクトレンチは800N。
なんと、4倍以上。

しかし重さを見てみると、ゲゲっ!
4kgもある。

ユンボを下に下ろして、エアレンチを使うか、電動インパクトレンチ を担いで山を登るか?
現状では、ユンボを動かす方が、遥かにリスキーなことを考えると、重くても電動インパクトレンチ にするべきだと結論付けた。

ってことで、買ったものが来た。
持ってみた。
めちゃくちゃ重い。
4kgを片手で持って120個のナットを外していくなんて、、、尋常じゃねー。

まあ、これしか選択肢がないのだから仕方がない。
リュックに入れて山を登った。

手動では、ピクリとも動かなかったナット。
はたしてインパクトレンチで回ってくれるのだろうか?
現在、世の中で出回っているインパクトレンチのトルクの中で、800Nというのは、結構、強い方なので、多分大丈夫だと思うが、、、

インパクトをナットにかぶせて、スロットルレバーを引いた。
キュィーン、ドドドドッ!という音とともに、ナットが外れた。
呆気なかった。

人間に力と、機械の力の差を、ここでも見せつけられた。
あまりのパワーの違い。
違いすぎて笑えるくらい違った。

その後も、レバーを引くだけで、ナットは次々と外れていった。
ただ、インパクトレンチが重い、、、重すぎる。

無事にナットを外し終えた。
次は、ゴムパッドを外すのだが、ナットを外しただけだけでは、ゴムパッドが外れる様子はちっともない。
キャタピラにビシッとくっついてしまっている。
まあ、考えれば分かることだったが、そこまで、イメージが到達できていなかった。
なんとなく、ネジが外れれば、ゴムパッドも外れるだろうと思っていのだが、ちっとも動きゃしない。

ってことで、またも、山を降りて、道具を持ってこなければならなくなった。
今度必要なのは、たぶん、バールとハンマーだろう。
山を降りてバールを選ぶ。

バールの種類は、大・中・小とある。
まず、大は重すぎて却下。
中にするか、小にするか?
悩んだ末に、軽くて楽な小でいくことにした。
その代わり、ハンマーは大、一番大きなハンマーを持っていった。

やっぱり、同じ日に二往復するとしんどい。

さて、まずは、バールを適当に隙間に差し込み、ハンマーで叩いてみる。
ちっとも動きゃしない。
上の方とか、横の方とか、いろんなところに差し込んでみるが、まったく動かない。
こりゃ、困った。

ネットで「キャタピラ ゴムパッド取り外し」とか検索しても、やり方なんて、これっぽっちも出てきやしない。
まあ、個人の趣味で、ユンボを持っている人が少ない中で、持っていてもミニユンボで、ミニユンボはゴムキャタピラなので、鉄キャタ+ゴムパッドの取り扱いなんてネットにあるわきゃないのだろうが、それにしても無い!

仕方がないので、試行錯誤する。
一つ取れれば、ゴムパッドの形状がわかるので、次がやりやすくなるのだが、いかんせん、一個が取れない。
周辺を叩いたり、鉄キャタの形状に沿って、バールを叩き入れたりしていったら、、、、緩んだ。
とうとう、一個が取れた。
そして、形状も理解できた。

二個、三個と外していった。
数をやるうちに、コツが掴めてきた。
ゴムパッドの側面にバールを叩き入れていくと、徐々に緩んできて、そのうちバールががゴムパッドの下に入り込む。
その後、ゴムパッドの側面にバールを当てて、叩けば、スポッと外れることがわかった。

「ふ〜ぅ」

ようやく、両輪の上に出ている半分を終えた。
結構長かった。
かかった時間をみると、1時間40分だった。
いやはや、大変だった。
それでも、半分残っている。
今日は、雨上がりなので、まだ動かさず、晴れが続いて土が乾いてきたら、ユンボを動かして、もう半分のゴムキャタを外していく。

このブログでも、よく話すが、人生は、いつも三歩進んで二歩下がるというような感じで生きてきた。
ストレートにうまくいったことなど一つもないほどに思い出せない。
思い出すのは、常にうまくいかなかったときのことばかりである。

若い頃は、うまくいかないことに苛立ちを覚えていたが、いつも、同じパターンだと気がついた時から、いちいち苛立つのをやめた。
やめるか、うまくいくまでやり続けるか、どちらかを選択するだけでいいと思うようになった。
そして、よく、やめてきた。
やめるというと、諦めると同義語のように思われるかもしれないが、諦めるではなく、ただやめるだけである。

さらに歳を重ねてくると、今度は、うまくいくまでやり続けるようになってきた。
それは、いかようにも方法があり、それらを試してみたくなるからである。
万策尽きれば仕方がないが、策が思い浮かぶ限りチャレンジしてみたくなったのである。

そんなわけで、失敗を繰り返しても、策を思いつく限りやっていくと、ほとんどのことはうまくいく。
苦労の末にうまくいく経験をしていくと、どうも、それが、病みつきになってきてしまうのだ。
もちろん、うまくいかない時は、「クソっ!」とか「なんだよー!」とか、
\\\٩(๑`^´๑)۶////
とか
(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

とか、なっているけど、それは、それでいいことにしている。
結局、結果がわかっているので、一時的な感情の動きはあれど、失敗してもやり続けるのだ。

ということで、今回の、鉄キャタピラのゴムパッド取外しも、山を登ったり降りたり、登ったり降りたり、登ったり降りたりを繰り返しながら、ようやく半分が出来た。
もう半分を外すには、セブン(7トン ユンボ)を動かさなくてはならない。
昨日、台風が過ぎ去ったばかりで、土が緩い。
今度は、安全のため、慎重を期して、土が乾いてから行うつもりなので、一週間は先になる予定。
先が長いなぁ、、、

-MACHINE:機械, ユンボ(クボちゃん)

© 2024 Mark's LIFE