とうとう外トイレが完成した。
なかなか長かった。
トイレの便器は、コンポストトイレで、容器の中に、土や腐葉土を入れておき、そこに「大」を投入。
容器の中には、攪拌棒が付いていて、外側にあるレバーを、エッコラエッコラと10回程度軽く動かせば攪拌完成。
便器には、セパレーターと呼ばれる「大」「小」を分離するためのものがあり、そこで「大」はコンポストの容器内へ「小」は、パイプを伝って地中に投下される。
コンポスト内の「大」は、自然に分解されて土になり、「小」は、土に吸収されて跡形もなく消えていくので、どちらも手間いらずである。
作業をしていると、男性がわざわざズボンを脱いで、座って「小」を致すのは面倒なので、一般的な形の便器のみだと、男性は、そこに立ちションをしてしまう人がいるかもしれない。
そうすると、大小分離セパレーターの役目が果たせず、コンポスト内に水分が入り、分解されないどころか悪臭の原因になってしまう。
そこで、やはり、男性の小便器は必須なのである。
都会の住宅では、男性の小便器などを置くスペースは無いだろうが、一軒家や広いスペースを取ることができる家には、絶対に設置した方が良いと考えている。
それは、一重に、
立ちションで汚されたくない
というのが、大きな理由であり、同時に、男性にとっては利便性が高いのである。
ってことで、外トイレにも男性用小便器を設置。
こちらも、ホースを伝って、パイプを通り地中へ投下される。
ちょうど通っていた水道菅
トイレ内の地面をならすために掘っていたら、ちょうどまん真ん中から、水道管が出てきた。
コンポストトイレを置く予定の場所の真下だったため、気分的に少しずらし、そこから、便器掃除用のスプレーと洗面を取り付けることができた。
一般的に、外トイレというのは、水道などの水設備がない。
そのため、水で流すとなると、バケツなどに水を貯めておき、柄杓でさらっと流すというようなことになるが、それを、スプレーでジャーっと流すことができるのは、衛生的にとってもいいし、洗面台を設置して手を洗えるというのも、自作の外トイレでは、なかなか無い設備である。
それもこれも、ちょうどドンピシャに水道管が通っていたことの恩恵である。
ちなみに、この山に来て、何度もクボちゃん(ユンボ)で引っ掛けて水道管を切断してしまっているが、どこにどう水道管が通っているのかということを知っている人は誰もいないようなのだ。
なので、いつも手探りでやっていて、たまたま見つけ、そこから、全容を改名しているという訳なのである。
失敗した外壁処理から、立体感のある壁に変身
トイレの建物は、もともとOPERA HOUSE(ヤギ小屋)の前室だった。
小屋の出入り口に接するように、屋根だけを掛けた部分を作っていた。
広さは、約3畳。
OPERA HOUSEは、移動していたので、今までは、単なる物置になっていた場所を、トイレとして改修する事にしたのだ。
まず、壁を作るために、いつもの西村JOY(建材を売るホームセンター)で、板材を調達。
本当は、写真右側の扉のように、鎧貼り(よろいばり)と言われる貼り方で貼れば、隙間が開かなかったのだが、面倒だったのと、長い板材を鎧貼りで貼るには一人では支えきれずに無理があったため、単に並べて貼ってしまった。
ちょうど梅雨時、外に置かれていた板材に雨が染み込み、板が水で膨れていたものを貼ってしまったこともあり、梅雨が明け、夏が本格化してくると、どんどん、板が縮んできた。
で、予想通り、隙間が空いてきてしまった。
トイレで、隙間があるというのはいただけない。
もう一度貼り直すという根気もない。
そこで、今まで貼った90mmの板材よりも幅の広い105mmの板材を新たに購入。
飛び飛びに、90mmの板を外し、立体的に仕上げる事にした。(写真左側の貼り方)
こうする事で、通気も出来るし、見えにくくなる。
ただし、完全に目隠しが出来ているわけではないので、内部にすだれを垂らした。
そうする事によって、視界はほぼ遮ることができたのと、デザイン的にも良くなった。
扉は、鎧貼りにして完全に視界を防いだのはいいのだが・・・
扉が重すぎるぅ
建物自体、たったの3畳で、使っている柱は直径で10cmもない。
そこに付ける扉としては、とんでもなく重くなってしまう。
出来るだけ、開放部を大きくとっておきたかったので、扉を小さくは出来なかったのだが、表面に貼りける材料を軽いものにしようかとも考えた。
例えば「紙類」余っている透湿防水シートか、障子もいいかと思ったが、すぐに破れてしまうし、誰かが致しているところに、外からビリっ!とやってしまったら、一大事である。
それなら「プラスチック類」という選択肢もあったが、景観的にいただけない。
残りは、やっぱり木材で「ベニア」や「バルサ」ということも考えたのだが、結局、厚さ12mmのいつもの板材にしてしまう事にした。
その代わり、建物の柱に取り付けるのではなく、太い柱をもう一本追加して支える事にした。
ログで使おうと思ったけど、切るのに失敗して放置してあった丸太があったので、こいつを立てて柱にした。
さすがに太いだけあってびくともしない。これで解決。
致しているときは、景色を見ながら
建物が壁で囲われているのは、三方で、残り一面は、ほぼ完全に開いている。
それは、致しているときに、トイレといえば壁しか見えないものだが、やっぱり、体も心も開放感に浸りたい。
って事で、前面には壁を作らず、景色が見えるようにした。
もちろん、人から見えては開放感どころではないので、人が見えないようにするために、薪棚を作ってある。
そして、壁が何もないのでは、心許ないので、縦型ブラインドのように板材を縦にはめ込んだ。
こうする事で、横からの万が一の視界を遮ることができるのだ。
そういうわけで、外用トイレが完成。
動画も、前半公開中。