久々の五右衛門風呂の薪焚き、やっぱり違うかも!?

春の終わりから初夏にかけて、我が家の五右衛門風呂は、横着をして薪焚きをせずに、深夜電気温水器によって温められたお湯を張って風呂に入っていた。
暖かい季節は、温水器のお湯を入れるだけで、十分温まるし、時間が経ってぬるくなったからといっても、寒いわけではないので、あまり気にしていなかった。

夏が終わりに差し掛かった、この9月。
昼間は残暑が厳しいが、夜になると、少し肌寒く感じられた。
そこで、久々に、五右衛門風呂に火を入れた。

4年間も、火をほぼ毎日つけていると、正直なところ、若干のめんどくささを感じる。
昨夜も、めんどうだなと思いながらも、薪を入れて、杉の枯れ葉と枝を入れて火をつけた。
途中、火の具合を何度か確認して、2時間程度で、久々に薪焚きで風呂が沸いた。

いつもの調子で風呂に入る。
ん〜〜〜、やっぱり、なんか違う感じがする。
最初の頃に感じていたのと同じ感覚。

お湯が柔らかい

どうしてそう感じるのかはわからないが、なんだか、そう感じるのである。
そして、温度がさほど高くなくても温まる感じがする。

それは、下から常時温めているので当然かもしれない。
お湯を溜めてから入れば、体温の方が低いため、中のお湯の温度は必然的に下がるが、薪焚きの場合は、ずっと火がついたままなので、お風呂に入ったときにはお湯の温度は下がるが、徐々に湯温は上がっていく。
そのため、入るときの温度がさほど高くなくても、結果として、出るときには、入ったときと同じ程度の温度か、それ以上の湯温になっているという具合である。

さらに、一般的な「追い焚き」と違うのが、真下からジワジワと温められていくところにある。
追い焚きの場合は、熱湯が足の方からブーブーと出てくるので、一気に湯温が上がるが、やはり、ジワジワの方が体の芯にくる。

そして、バスタブの素材の違いも大きい。
厚みのある鉄でできた五右衛門風呂は、火によって熱せられているため、バスタブ自体が熱くなっている。
その効果もあるのだろう。

極め付け、薪焚きの最大のメリットと言ってもいいのが、

朝風呂に入れる

ということである。
夜、火を焚いておけば、大概の場合、朝までぬるくならず温かい。

今朝も、湯加減を確認すると、十分に入れる温度だったので、のんびりと朝風呂に入った。
やはり、これが、薪焚き風呂の最大のメリットではないかと思える。

もちろん、朝、湯を張って入ればなんということはないのだろうが、わざわざ、起きがけに湯を張って朝風呂に入るという人は稀だろう。
大概は、シャワーで済ませてしまう。

薪焚き風呂がいいのは、「どうせ、ちょうどいい湯加減なのだから朝風呂入るかぁ」という、ついで感が良いのである。
薪ストーブもそうだが、夜に火を入れておけば、朝までほんのりと暖かく、寒い朝に急いで暖房をつけるなどということとは無縁である。

文明が発展して、自動で風呂が沸いたり、温度を調整してくれる機能が充実しているし、床暖房やエアコンなどもコンピューターで快適な状態を保ってくれる。
僕も、今までの人生でそうした恩恵を受けてきた。

だが、実際に火を起こして、薪ストーブや薪焚きの風呂を使ってみると、そのメリットは、現在の文明を超える快適さがあると思える。
もちろん、火を起こすことも、薪を用意して、火をしっかりと燃やしていくという作業も、若干面倒なところはある。
それでも、やはり、その面倒な部分を差し引いても、寒い時期には、その恩恵の方が大きいと、改めて実感したのであった。

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