僕がタバコを止めた訳

僕も昔は喫煙者でした。
1日およそ1箱~1箱半くらい。

「サラトガ」という、12cmの長いタバコで、
僕の大きめの手と細身の身体に良く似合う、美しいタバコでした。

ライターは「デュポン」の一番安いヤツ
それでも10万円くらいはしてましたね。

デュポンは、フタを開けたときに「キーン」という凄く高い金属音が鳴り響きます。
ホント、楽器のような音で、その音が大好きでした。

中学の時にも誘われて吸っていたときがありましたが、それはすぐに止め、本格的に吸い始めたのは19歳から。

きっかけは、当日勤めていたクラブでした。
クラブには、お客さんのために様々な銘柄のタバコがストックされており、常時500箱程度は置いてあったと思います。

店員は、みんな、そこから適当に出しては吸っていました。
まあ、店員にとって見れば「たばこはタダ」という意識。

僕も、そんな「タダ」ということと、店内は、ほぼ全員喫煙者であるため、禁煙などという言葉は、存在してません。

そこで1本。と、なるのは必然。

そこから、喫煙人生の始まりです。

当然の事ながら、すぐに1日1箱ペースになり、完全に「ニコチン中毒患者」です。

それでも、周りの人達が吸っているので、「良くない」という意識は全くありません。
教科書で見た肺の写真もどこへやら。

20歳の時、ホストバー的な所で働いていました。
そこで多くの女性から、こんな話を良く聞いていました。

お客「彼氏がタバコ止めろって言うのよね。自分は吸ってるくせに」
僕 「それは、理不尽だ。目の前で吸われていて止められるはずがない」

そして、23歳の時。
1人の女性と知り合いました。
彼女は当時17歳。喫煙者でした。

今まで、19,20歳なら、特に気にしませんでしたが、17歳となると、まだ身体が出来ていない。
大人の身体になっていくことで、毒物に対してのフィルターが出来上がりますが、17歳では、タバコの毒が直に身体に回ります。

だからといって、そんなことを話しても通用しませんし、
目の前で吸っていて平気でいられるわけはありません。

昔の話を思い出しました。
お客「彼氏がタバコ止めろって言うのよね。自分は吸ってるくせに」
僕 「それは、理不尽だ。目の前で吸われていて止められるはずがない」

僕は決心しました。
「よし、タバコを止めよう」

彼女に聞くと「それなら止める」と言ってくれました。

そこからは地獄の日々

まずは、手が震える、勝手に動く。
イライラは最高潮。
ガムの食べ過ぎで虫歯に。(昔はキシリトールとかありませんでしたから)

なるべく煙を遠ざけるように、
喫煙者の近くに寄らない、寄らせない。

2週間は、ひどい禁断症状が続きました。
当然、なにもできません。
幸い、なにもしなくてもなんとかなる職場だったため、
本当に何もしませんでした。
(*本当に何もしないで良かったわけではありませんが・・・)

そして、1ヶ月が経った辺りで、
ようやく落ち着いてきました。

3ヶ月経った頃には、
ニコチンが「抜けた」感じで、なんともなくなってきました。

それから13年。幸いにも1本も吸っていません。
1本でも吸ったら、きっと終わりです。

今度は、止める理由が簡単には見つからないでしょう。

止められない人たちも、「止める理由」が見つからなくて、
なかなか止められないんじゃないかと思います。

家族や友人、恋人などを失ってから気がつくんでしょうね。
それで気がつけば、まだマシですけどねー。

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