山に戻って来たら、ほんの二週間で新芽がわんさと顔を出していた。
あたり一面は、新緑の黄緑色に染まっている。
真夏の深い緑色と比べて、光が透けるので眩しさを感じるほどだ。
この黄緑色に、全体が包まれている。
小屋の中にいても、180度ガラスなので、新緑が常に目に飛び込んで来る。
昔、軽井沢で感んじた、緑の中の心地よさが、今ここにある。
「みんな、こうした環境の中で暮らせばいいのに」
と思うのだが、どうして、キツキツに暮らしたがるのだろうか?
東京などの都会なら、そこにいる目的がある。
だから、環境を犠牲にしても、そこに止まりやり遂げることが必要になる。
しかし、地方にいて、そこにとどまる必要もないのに、キツキツに暮らす。
いったいどうしてなのだろう?
そう言えば、人口減少に向けて、居住地の縮小化を政府が推進しているそうだ。
コンパクトシティー構想というらしい。
小さくまとまれば、道路も水道管も電線も短くて済むので、コストダウンできるそうだ。
しかし、郊外に大型店がどんどん出店していて、うまくはいっていないらしい。
公共サービスなど充実させずに、水道は井戸、電気は自家発電、ガスはプロパン、下水は浄化槽で自家処理に戻してしまえばいい。
そして、もっと自然と寄り添って生きていく方が、絶対に豊かに幸せに暮らせると思うんだけどなぁ。
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