と言っても、僕が切ったわけではなく、プロフェッショナルに切ってもらったのだ。
切ってくれたのは、木こりの友人(まだ、3回しか会ってないけど・・・)
炭焼き小屋チームのメンバーで、最年少。と言っても、僕と同い年なのだ。
僕が、ヒノキや杉を伐採していると言ったら、見に来てくれたのだが、「小屋脇の枯れ松、危ないねぇ」と、言うのはみんな言うんだけど、その後のセリフが違う・・・
「やっちゃうか!」
他の人たちは、みんな、「危ないねぇ」「切らなきゃねぇ」で終わるのだが、突然、その日が来ました。
どんな奴だったかというと、こんな奴。
ググッと、小屋の屋根の上に覆いかぶさっていて、伐採を失敗すると・・・
1. 小屋の上にガッシャン!!
2. 隣の倉庫の上にガッシャン!!
と言うリスクがあったのです。
倒す方向は、一つしかなく、木の重心とほぼ反対側。
僕は、木を伐採していて、重心の反対に倒すのが、いかに困難か経験済みなのです。
ワイヤーで引っ張っていても、失敗すると、横にずれていって・・・ガッシャン!となります。
今回のこの枯れ松は、上の方が完全に枯れてボロボロ状態。いつ、上部が崩れるかわかりません。
そして、重量と高さがあるので、おいそれと思った方向には行ってくれそうにありません。
そんななわけで、かなり困難な伐倒。
クレーンを入れて、上から切っていかないとダメだと言われていましたが、「やっちゃうか!」の一言で、やっちゃいましたよ。
ドカーン!
上の方は、ボロボロなのがわかります。
下の方も、皮がベロンベロンに剥けてしまいました。
使ったのは、僕が、いつも使っている、ワイヤーとハンドウインチと兄貴(大きいチェーンソー)だけ。クレーンとか、全く不要でした。
きっと、業者に依頼とかしたら、高所作業車とかクレーンとか持ってきて、何十万円も請求されるんだろうなぁと思うわけですが、腕と経験があれば、やれちゃうもんなんだと関心した次第です。
これが、切った後の切り株。
意外にも、腐っていない部分が多い。
表面的には、ボロボロだったけど、芯は残っていたんだなぁ。
山には、他にも何本もの枯れ松が、枯れて白くなってしまったまま立っている。
この、枯れた松、切っていくと、とっても硬い。
枯れて水分がなくて乾いているって言うのもあると思うけど、松自体が、硬い気がするんだよね。
それも、かなり太いので、とっても、切る労力がいる。
そんな硬くて、太い松たちが、小さな松食い虫なんてのにやられちゃったんだなぁ。
昔は、木が枯れると、すぐに切って、薪にしたりしていたらしいんだけど、薪を使わなくなってからは、枯れた木があっても、切られずにいて、その中で、虫や病原菌が繁殖して、次の健康な松に移って、また枯らしてしまうということがあったらしい。
それが、日本中で起こった、松の大量枯れを引き起こしてしまったようなのだ。
ここの地名(実際には隣だけど)「松山」というのが示している通り、松の山がたくさんあったようなのだ。
僕の地元も「浜松」なので、その名の通り、遠州灘の海岸沿いには、大量の松が植えられていて、街道沿いにも松が植えられている。
浜松は、「遠州の空っ風」という、冬の強い風から守るために、大量の松が植えられているのだ。
松山(何度も言うが、実際には、ここは松山ではない)だって、きっと、松が生育しやすい環境だったり、松があることに意味があるはずだと思うのだ。
んっ?
そう思うと、冬に「伊予の空っ風」とかあったりする・・・?
考えてみれば、瀬戸内海に面していて、みかんの栽培が盛んっていうのは、浜松と条件が似てるんだよな。そう思うと、海風強いのかなぁ?
幸いにも、ここは、海から遠いのでいいんだけど、ちょうど、真北が海なんだよねー。
僕は、「松」に、なんか縁があるのだろうか?
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