いや〜、危なかった。
FAN(犬)を放し飼いにしておいたら、もう少しで、野生に帰ってしまうところだった。
夜帰ってこないのが当たり前になってきて、呼んでも出てこなくなって、半径3m以内に近づかず、小屋にも入ろうとしなくなってしまった。
朝には、ひょこりと顔を表して一緒に楽しく散歩に行くのだが、餌をあげようとしても、小屋には入らない、僕に近づいてもこないので、餌を放り投げてやる羽目になってしまっていた。
「そんなんなら、餌やらなきゃいい」という案もあるが、そうしたら、朝、顔を出すこともなくなってしまうのではないか?と思ったので、なんとか、出てくるようにさせなければならないと考えていた。
こうした野生化は、1日1日と少しづつ進行していったので、ヤバイラインがわからないままだったが、3m以内に近づかなくなった時点で「マズイ!こりゃ、野良犬と同じじゃないか!?」と思い、僕の中で、REDシグナルが点灯した。
動物愛護センターへ
今日は、動物愛護センターに一緒に行こうと思っていた。
しつけ方教室へいった際、他の人や犬に会って、とても喜びはしゃいでいたので、今日の譲渡会に合わせて行ってみようと思ったのだ。
なので、今朝は、何としてもFANを捕まえないといけなかった。
しかし、3m以内に近づいて来ようとしない。
餌をやるために小屋へ誘導しても入ろうとしない。
ギリギリ、あと少しで小屋に入ろうとして逃げてしまった。
しかし、今日は、諦めない。
FANの後を追い、山を登っていった。
かなり登ったところで、ひょっこりとFANが顔を出した。
いつもの、朝の散歩の調子である。
朝の散歩の時に、リードを付けられる事ないと思ったのか、近づいてきた。
で、
キャッチ!
FANを抱えて山を降り、無事に首輪とリードをつけることに成功した。
「ふ〜、あぶねー、あぶねー、今日逃したら、朝も出て来なくなるところだった」
さて、前回、車に乗せたときは、心臓が飛び出してしまうのではないかと思うほど、FANは怖がっていたのだが、今日、車の助手席側の扉を開けると・・・
なんと、自分から車に乗り込んだ!
おや、まあ、ビックリ。
しつけ方教室での、楽しい思い出を覚えているのか?
無事に車に乗り込んで、動物愛護センターへ向かった。
車から降りる時も、自分から降りてきて、愛護センターの庭に着くと、今までとは打って変わって大はしゃぎ。
他の犬や人に、めちゃめちゃベタベタとくっついていく。
「あー、犬っぽい」
他のどの犬よりも、愛くるしい犬っぽい。
なんとも、まあ。
たっぷりと1時間ほどはしゃいで、遊んで、走り回って帰路に着いた。
しばらくは、リードを外さない決断をした。
やっぱり、まだまだ子犬なので、環境に慣れるのが早い。
リードなしで、まったく拘束されず、自由に山で過ごせるというのはいいが、あっという間に野生に戻ってしまうことを実感した。
なんとか『ペット&番犬』という自覚を持ってもらわねばならない。