一軒家の古めの家には、いることの多いであろう、夜な夜な動く小さな影。
この小屋には、以前からイモリだか、ヤモリだか、タモリ・・・ってことはないが、なんだかそんな奴はいる。
そいつらは、特に危害を加えるわけでもなく、ただ、ところどころにフンが落ちていることと、たまに頭上から降ってくることがあって、びっくりするくらいのもので、さして気にする事もなかった。
しかし、少し前から夜な夜なカサカサと動く音がしていたので気になっていた。
きっと、いつものイモリだかヤモリだかだろうと思っていたのだが、一つ気になることがあった。
それは、残飯として置いていた、カボチャの種がかじられていたのだ。
ヤモリの形状からすると、カボチャの種をかじるような感じではない。
これは、どうも、別の何かがいる・・・そう感じたのだ。
そこで、どこかに、そいつが潜んでいる出入口があるのではないかと、小さな小屋の中をくまなく探ってみた。
そして、怪しい一箇所を発見。
エアコンである。
エアコンは、室内機と室外機を繋いでいる。
そのため、壁に穴を開けてあるのだが、どうも、小屋ができてからの後付けで、さらに、施工した際に、しっかりと密閉されていないような様子。
これでは、小さな生き物は、室外と室内はもとより、壁の中も自由に行き来できてしまうようになっていた。
そこで、どうせ使わないので、エアコンの室内機ごとビニールで覆って出入りができないようにしてみたのだ。
で、それがうまくいったかというと、全く効果なし。
完全に密閉しなければ、ほんの少しの隙間でも出入りしてしまうようで、ビニールごときでは無駄な労力であった。
そんな状況で、その小さな影も安心したのか、23時頃になると、ゴソゴソと大胆に動くようになってきた。
その影をはっきりとみたのは、1週間ほど前。
それは、明らかにネズミだった。
以前、外の長靴の中に寝ていたネズミは、丸々として大きかったが、今度のは、よく知られているハツカネズミという奴だ。
よーく見ると、可愛い顔をしている。
しかし、ネズミは、食品の入った袋を容赦無く食いちぎってしまう困った奴らなのだ。
そこで、残念だが駆除することにした。
調べてみると、最も良いのはコレ↓らしい。
早い話が、ネズミホイホイだ。
それも、プロ仕様の業務用らしい。
昨夜、いつもの通り道にいくつか仕掛けてみた。
そして今朝みると・・・見事に捕獲。
かわいそうだが、そのままゴミ箱行きである。
虫でも、動物でも、生きているものの尊厳がある。
しかし、こっちにも事情があるのだ。
昔は、虫も殺さぬ・・・だったが、今では、
これも、生存競争の一種であり、生態系の一部なのであると解釈している。
夜な夜な動く、小さな影。
今夜から、もう聞く事も、見る事も無いだろうが、きっと、また新たな影が忍び寄ってくるのだろうな。