マイケル・ムーアの世界侵略のススメ

ブログの中に映画の話題が出てくるようになった時というのは、日常がつまらなくなってきて暇を持て余しているという証拠である。
実は、以前もこうした傾向があり、しばらく映画の話題が続いたあと、ブログの更新が止まったことがあった。

実際、ログガレージの建築は、半年で、ログを1段積んだだけで停滞している。
ログを1段積むのには、2日あればできることなのだが、それを180日かかっている。
完全に、やる気なさそうである。

この間、ポツンと一軒家の取材が来て、OPERA(ヤギ)を飼い始め、ポツンが放送され、FAN(犬)を飼い始めたということが、主な停滞の理由であるのだが、実は、最も大きな理由は、夫婦関係の具合が良くないことにある。(仲が悪いわけではないのだが・・・)

それはさておき、映画の話。
Amazon prime videoで観た「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ
タイトルからすると、積極的に観たい感じではないのだが、なんせ、昨日も今日も雨続きなので、だらだらと読書をしたり、映画を観たりしているのだ。

これは、主にヨーロッパの国で、素晴らしい取り組みをしているものを紹介するというような内容。
先日、カンブリア宮殿で出ていた、麹町中学校の宿題なし、定期テストなしというやり方は、フィンランドでも実行されていて、非常に学力が高いらしい。

さらに、フランスの学校給食は、コースで出てきて、お皿は陶器、カップはガラスという、さすがフランスという感じだった。

スロベニアの罰するためでなく、優しさと温かさを思い出すための刑務所や、アイスランドの女性が半分近くを占める議会など、世界が見習うべきことが紹介されている。

今まで、日本にいて、日本という国は素晴らしい国だと思ってきた。
しかし、そうは言っても、他の国のことなど、ほとんど知ってはいない。
この愛媛に来てから「愛媛はいいでしょ?」と聞かれることが多いのだが、確かにいいところだとは思うが、同時に心の中でこう思っている「あなた、他の所、知らないでしょ?」と。
聞く人たちのほとんどは、この地を出たことのない人ばかりなのだ。

これは、地球から出たことがないのに「地球は素晴らしい」と言い切る地球人たちと同じこと。
自分たちの場所が「素晴らしい」と言うのは、そこから出られないために、耐えられないほど酷いことがない限り “自分たちの場所は素晴らしい所” だと思いたいと言う希望から来ている。
それによって『出られない』のではなく、素晴らしいから『出る必要がない』と自分に言い聞かせたいと言うのが真実だろう。
もちろん、素晴らしい部分はあるのだが、それは、どこの地にもあるものなのだ。

そう言う僕も、日本から出て他の国に住んだことはないし、もちろん、地球から出たこともない。
だから「日本って素晴らしい」と思いたいから思っていた一人なのだ。

しかし、今では、変わってきていることに気がつく。
その昔、日本の教育レベルは高いとされてきた。しかし、今では随分と下がっているようだし、GDP世界第2位だった一昔前までは、途上国に比べて、なんとなくお金持ちっぽい国民な気がしていたが、今では、東南アジアに行っても、さほど割安感は感じられなくなっている。
世界はお金持ちがどんどん増え、今まで貧しかった国の人々は、急速に中流化している。もう、あと少しで、日本人は、裕福ではない国民になってしまいそうである。

日本食は、素晴らしい食文化であると世界が知るところとなっているが、実際に日本人が食べているのは欧米食ばかりであるし、農薬使用量世界一であることは、あまり大ぴらには知られていない。
さらに、添加物の量も半端なく、和食の調理に使われるナベは、未だにアルミが主流である。(アルミは、アルツハイマー病の原因となるのではないかと言われている)

国土のほとんどを占めている山々は、杉や檜が植林され、それはいいとしても、ほとんどが放置林となり、荒れ放題と言う現状。
そして、そこに昨今の大雨が降り、がっつり崩れて土砂災害。

山は、保水できずにダム頼り。
そのダムも、貯水量を超えてしまう量の雨が降って、放流すれば川が氾濫すると言う、なんのためのダムなのかさっぱりわからない、とんでもない構造物に成り下がってきている。

ぼちぼち『素晴らしい国、日本』が消えつつあるように思えてならない。
映画の中で、素晴らしい取り組みの多くが、元々はアメリカが発祥であることにたどり着く。
日本も、素晴らしい文化をどんどん失ってしまい、外国から逆輸入で学ばなければならない時が、すでに来てしまっているのかもしれない。

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