うちの土地は、部落の管理する池をぐるっと囲うようにある。
池の周りは、全部自分とこの土地だけど、池だけは部落の持ち物だ。
この池は、人工池で、農業用水に使われている。
しかし、ここ何年か何十年か、ほとんど使っていないとのことだった。
通常、使用しているのは、ずっと下にある砂防ダムの水。
このダムの水で、十分賄えてきたので、うちのところにあるツラジロ池の水は、使われていなかったのだ。
しかし、昨年9月の大雨に、今年7月の豪雨などで、土砂崩れが頻発して、砂防ダムに土砂が溜まりに溜まってしまい、農業用水として十分に使えなくなってしまったとのこと。
そこで、ずっと使われなてこなかったツラジロ池の出番となった。
今年は、もう稲刈りの時期に来たので、水は不要なのだが、池の管理のために、何年か、何十年かぶりに池の水を抜き、土を乾燥させることにしたとのことなのだ。
そこで、現在、池の水抜き中。
思っていたよりも、随分と深い。
あとどのくらいで完全に抜けるのかわからないが、気にかけているのは、この池に暮らす住人のことである。
いつも見るのは鯉だ。
ここに来たばかりの時に、僕の取水している沢に作られた、小さな池にいた鯉を捕獲し、こっちの池に離した。
もし、僕が鯉を捕獲しなかったら、彼は昨年9月の大雨で流されてしまていたのだ。
そして、今度は、その鯉を含めて、何匹か何十匹かの鯉がいるのだが、彼らを今度は、ずっと下の砂防ダムに避難させるか、または、少しでも池の中に水たまりなどが出来ていて、そこに無事に居てくれるかしたらいいのだが・・・
それ以外には、どんな生き物がいるのかは全く不明。
そこらへんも、今回の水を抜いたところで調査したいと思っているのだ。
そんなことを思いながら、水際を見てみると、赤とんぼが産卵していた。
この赤とんぼの卵は無事にかえる事ができるのだろうか?
ヤゴは、無事に生き延びられるのだろうか?
まあ、自然界の生き物っているのは、意外と心配するに及ばないほどにたくましいものなのだ。
水を抜いても、みんな頑張って生き抜いて欲しいものである。
赤とんぼの産卵動画を撮ったよ。
やっぱり、田舎はいい。山はいい。自然はいいものだ。
もちろん、都会がよくないわけじゃない。
ただ、両方知っているのは、実にいい。
-----